既存不適格建築物

●概要

 建物の中には既存不適格建築物というものがあります。既存不適格建築物というものは、事実上建築基準法に違反しているが、特例により違法建築ではないとされている建築物のことです。

 

 法令等が改正されることにより生じる問題で、既に建っている建築物のうち、改正後の新しい規定に適合しないものを指します。建築物を建てた時点では、法令の規定を満たして建てているが、その後の法令などの改正により既存不適格となる建築物のことをいいます。

 

●詳細

 既存不適格建築物は、法令などの改正によるものなので違法建築物ではありません。例えば、建ぺい率を基準に建てた住宅が、数年後に法令が変更されたことで床面積が超過してしまったという場合に既存不適格建築物となります。建ぺい率や容積率の面積の制限が変更になった場合、今以上に床面積を増やすことはできません。

 

 前述の例の既存不適各建築物は、床面積が超過してしまった面積分を壊さなくてもよいとされていますが、確認申請が必要な建て替えなどを行う際には、新しい基準に合わせなくてはいけません。

 

 既存不適格建築物の所有者が、最も注意しなければならないのは、リフォームを検討するときです。建ぺい率や容積率についての法令が変わっていないので、リフォームを予定していたところ、屋根の傾斜についての法令改正がされていたことから既存不適格建築物になっているなんて事態もありえます。予定していたリフォームを行うためには、屋根を現在の基準に適応させることを前提に行わなければならなく、当初の予定以上の費用や手間がかかることもあります。

 

 既存不適格建築物とは、こういった改正後に困ったことが起きた建築物のことをいいます。

 

 現状のまま利用することについて問題はありませんが、増築や建て替えをする際には、現在の法令に合わない建築物という事で建築申請の許可がおりないということを理解しましょう。

 

 また、特定行政庁は、既存不適格建築物であっても、それが著しく保安上危険なものだったり、または著しく衛生上有害だと認められる場合には、相当の猶予期限を設けて、所有者等に建築物の除却等を命令することができるとされています。この規定により特定行政庁の権限において、著しく老朽化した既存不適格建築物を撤去することが可能です。

 

★既存不適格建築物を所有する際のリスク

 

・増築や建て替えの際に、改正後の建築基準法や用途地域の制限が適用される。

 

・購入の際に、金融機関から融資を受けにくい。

 

・建て替えについて条件が付くという事で売却が困難である。

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