不動産の処分(現金化)をするためには、売却希望者が売却までにしておく事があります。
一般的な不動産においては、「立ち退き」「測量」「通行掘削承諾」「残置物の撤去」を済ませる事が前提となります。そのため、1か月以内で売却を希望するためには、これらの作業をせずに、今のまま(現況)の状況で売却する流れをとります。
いうまでもありませんが、不動産は高額です。購入希望者も慎重になるため、短期間で売却することは大変難しく、前述した様々な手続きに手間がかかるため、多くの日数がかかることが一般的です。
そのため一刻も早い不動産の売却を希望する場合、直接、買い取りができる不動産会社に相談する事が最も速く売却できる方法といえます。
不動産の売却(現金化)までの流れと期間は、通常スムーズに進行して、4〜5カ月程度といわれています。
不動産査定は、依頼する不動産屋にも依存しますが、通常数日から1週間程度で行われ、所有する不動産がいくらで売れるかの査定額を提示してもらいます。複数社への査定を求めた場合、出揃うまでの期間がかかる事もあります。
売却金額が決まったら、不動産売却を依頼する不動産会社と成約(売却できた場合)に際しての報酬額の支払や売却のための諸条件を約定するための媒介契約を行います。これは、仲介業務をお願いする(依頼する)という意味があり、有効期限は最大3カ月と決められており、自動更新はありません。従って、3カ月毎に更新をするかどうか手続きをする必要があります。一方、売却価格や諸条件の見直しをを行う必要があります。
期間内に売買出来なければ契約延長か、他の業者に変更することもできます。短期間での売却となるため、広告力のある不動産業者を選ぶと短期間で売却できる可能性が上がります。
不動産の売却希望者にとって最も注意しなければいけないのが、売却したい不動産がどのような不動産であるか把握しておきましょう。
不動産には売れない(売りにくい)物件というものがあります。「再建築不可物件」「権利関係が混在した複雑な物件」「過去、事件や事故が起きている物件」「近隣にトラブルを抱えた物件」・・・。依頼した不動産会社によっては、「売り方を間違っている」「売買業者が良くない」「物件の魅力付け不足」「そもそも、取り扱った事がない」といった営業力の問題もあります。
1カ月以内の売却を目指しているのであれば、実際に取引されている近隣相場よりも売却金額を抑えたりしなければならない事もあるかもしれません。
不動産会社が売却に関与しない場合としては、売り手と買い手の希望する売却金額、諸条件(測量、立退きが必要かどうか、ローン債務の解消や、不具合の修繕など)を一つ一つ解決していきます。すべての条件が解消すれば、所有権の移転手続きを行うため、事前に司法書士に依頼し、決済(不動産の引渡)の準備をする必要があります。
不動産売買は、高額な買い物で、一世一代の買い物といっても大げさではありません。有識者やご家族、友人と相談して妥協のない決断をするようにしたいものですね。