こんな悩みの人にぴったり
◎底地を売却したい人
◎借地人から借地権を買いたい人
◎物納を検討している人

 

 

目次
１．借地人に底地を売却する
２．借地人から借地権を買い取る
３．底地を一括して売却する
４．物納のための準備をしておく
５．まとめ

 

 

※重要語句
「底地」　底地とは、借地権付の土地の事を言います。借地権を売却し、土地の所有権のみを保有している状態のことです。

 

「借地権」　借地権とは、建物を建設するために地代を払って他者から土地を借りられる権利のことです。
そのため、建物がない駐車場や資材置き場などは含まれません。

 

「地主」　底地を所有している人が地主です。

 

「借地人」　借地人とは、土地を借りる人のことです。似た言葉で賃借人という言葉があります。
賃借人は土地に限らず賃料を支払って何かを借りる人であり、借地人とは異なります。

 

 

１．借地人に底地を売却する
底地を管理するのに最も一般的な方法として、底地を借地人に売却する方法があります。

 

借地権はとても強い権利です。借地権を持つ人が一生涯、住み続けたいと思えば、通例では土地は戻って来ません。

 

さらに、地主からみた底地（貸宅地）は面倒が多いため、好んで底地を買う方はそうそういません。

 

よって、買主の第一候補は借地人さんになります。

 

 

２．借地人から借地権を買い取る
次に、借地人の意向を重視した、借地人から借地権を買い取る方法があります。

 

地主は、相続や売買によって、突然変わってしまう可能性もあります。

 

日頃から借地人と地主との間でコミュニケーションを取っている場合は、借地人と地主との間で直接相談してみましょう。

 

諸事情があり、直接やり取りするのが困難な場合は、借地権付きの建物の売買に慣れている不動産会社に相談し任せた方が確実です。

 

また、借地人側にも色々な事情があります。借家と違い、安易に引っ越すことができない場合や、借地権が建物の朽廃によって消滅してしまう事もあります。

 

転貸や建替え、増築したり売却するにも地主への高額な承諾料が必要になり、金融機関からの借り入れも簡単ではないでしょう。

 

売却を考えるなら、買主の第一候補は今までお世話になった地主になります。

 

 

３．底地を一括して売却する
底地を売却する方法は誰に売却して、どのように売却するかが重要となります。

 

底地は、借地権が付いている土地です。そのため、第三者が底地を購入してもその土地を自由に利用する事はできません。

 

単独で借地権を販売しても価値が下がります。

 

同じように、単独で底地を販売しても高い値段で売却することは困難であります。

 

このように底地を売却するには様々な難題があるのです。

 

そこで、最も簡単な売却方法を説明しましょう。それは、底地を一括して売却してしまうことです。

 

しかし、現在は地価の高騰が顕在化し、不動産業者による土地の仕入れが難しくなっています。

 

昔はプロの底地買取業者へ売却する場合、更地価格の10％にもならない（まさに2束3文）のが相場でした。

 

最近では更地価格の70％超（路線価）で売却できた事例もあるほどで、一概に簡単とは言えないでしょう。

 

 

４．物納のための準備をしておく
3.で紹介した方法ができれば楽ですが、現実はそうもいきません。

 

そこで、綿密な準備が必要ですが、可能性が高い方法を提案しましょう。

 

その方法とは物納申請です。

 

準備する事は、以下になります。

 

①土地賃貸借契約書がある事。
②地代が周辺相場の70％以上である事。
③係争中のものではない事。
④抵当権の設定及び仮登記等がない事。
⑤地主に特別不利な契約内容及び特約がない事。
⑥隣接地の境界確認書を作成しておく事。
⑦借地人同士の借地境が明確である事。
⑧違法建築物が存在していない事。

 

などです。
更に物納しようとする相続税の納期限までに、金銭で納付することを困難とする事情や物納に充てようとする財産など、
所定の事項を記載した物納申請書を税務署長に提出し、税務署から許可の通知を受けることが必要です。

 

 

５．まとめ
今回紹介したも方法は、オーソドックスなものから、事前準備の有無がある方法など様々です。

 

どの方法が正しいということはないので、あなたにあった方法を模索してみてください。