自分の死後に不動産などはどのようになるか考えておかなければなりません。
まず所有権はどのようにしなければいけないのか考えます。相続人がいなければ、最終的には国の帰属(所有)物になります。しかし、生前に遺言を準備することで特定の人に不動産を遺贈することができます。
相続人がいない場合、死後の財産を管理処分する必要性が出てくるケースがあります。
・財産に手を瑠けられず迷惑が生じている方(草木が伸びて近隣の住民が迷惑している)
・生前に借金などの債務があった場合は回収したい債権者から(財産があるのに相続人がいないため回収できない)
誰もいない場合は、検察官が裁判所に対して「相続財産管理人選任申立」を行います。この相続財産管理人は、亡くなった方の財産を適正に管理・処分する事が目的となる職務です。自分が死んだ後の事なので、何も面倒なことはなくても、周りの人に迷惑がかかってしまいますので自分の死後、所有権をどのようにするかしっかりと予定をたてて、段取りをつけておく必要があるのです。
保有財産の一覧を作成しておき、不動産などはすべて処分したり、債務整理をしてから老人ホームに入るなど、生前に不動産などの処分をしっかりしてしまうのもよい方法のひとつといえるでしょう。
相続人がいなくても、遺言を残し生活の面倒を見てもらったなどで、お世話になった人に対し遺産分与することもできます。また、遺言によって相続財産を分け与えることができる相手は、個人だけではなく法人に対し、財産を遺贈することもできます。遺言による寄付行為も可能なため、各種の団体などに対して財産を寄付することも可能です。
もしも、お世話になっている相手がいるのであれば、その方に自身の財産を託すため、遺言書を作成するというのも良い方法ではないでしょうか。