韓国

平成28年11月17日より20日まで、韓国不動産調査旅行を行いました。

 

1件目

 ソウル市内にあるイデの戸建不動産を内見させていただきました。

 こちらの物件は1戸の物件に3世帯の家族が住んでおります。今回は中に住んでいる方がいらっしゃったため、内見はNGでしたので外観のみになります。

 こちらの地区は、ソウル市で再開発地区に指定されており、隣の地区はもうほとんどの世帯が更地になっており、マンション建設が始まろうとしております。

 この地区の周りには老朽化が進んでいる物件が多数ありました。その理由として 開発が始まる予定なので、築年数が70年ほど経っていてもそのままにしている所有者様が大勢いるとの事でした。

 近隣では屋根がくっつくくらい密集もしている物件もありましたので、今後、火災、震災等がもしあった時、危険だなと感じました。

 開発をして新しく街が作られるのを楽しみにしている方もいれば、昔からの所有者様は動きたくない、引っ越ししたくない、お金目当てで反対運動をされている方もいるとの事で、今後どうなるか不安な声もあるそうです。

 

 

2件目

 麻浦区(マポク)は麻浦オベリスクという37階建てのタワーマンションです。

 売買価格は3LDKで6億2000万ウォン(日本円で約6200万円)です。

 現在、月々の家賃は210万ウォン(日本円で約21万円)で賃借人が日本人の社宅として借りていました。

 比較的、日本人が多く住んでいるタワーマンションらしく約60世帯ほどの日本人が暮らしています。

 内装は賃貸中の不動産を内見させていただいたので、入居者様の私物がありましたが、設備等はきれいで日本と比べ、見劣りするものではありませんでした。

 韓国ならではのキムチの専用冷蔵庫があることや、設備にエアコンがないことが特徴です。

 また、1階には店舗が連なっており1階部分だけで 管理、賃貸、売買する、不動産会社様が4社もいることに驚きました。

 

 

3件目

世界で6番目に高いとされる、ソンバ区のロッテワールドタワーです。

 完成予定は12月予定というところまで来ていて、申込みの受け付けはまだ行っておりませんが、運よく内見することができました。

 見せてもらったお部屋はなんと80億ウォン(日本円で約8億円)の豪華な5LDKのお部屋です。

 どこを見ても一流の設備が整っており感動しました。

 主寝室は勿論、ゲストルームにも檜風呂が完備されているなど、おもてなしの要素も抜群です。

 内見させていただいたのは70階のお部屋でしたが、窓からの景色も周りの高層タワーマンションを上から見下ろすという、普通ではありえない光景でした。

 低層階にはショッピングモールが入っており、高級ブランド店や飲食店など多種多様なお店が揃っていました。
また、世界最大となるアメニティ施設も完備されておりプールやサロンのサービスも充実しています。

 どこを見ても完璧と言っていい不動産でした。

 

 

4件目

 日本のお菓子メーカー、ロッテが建設したLOTTE CASTLEです。韓国ではアパートメントのブランドが重要視されており、大手SAMSUNGのように建設会社以外にもブランド力のある企業がアパートメントを建設しています。

 このアパートメントは築5年、間取り3LDK、敷地面積43坪、売買価格13億ウォン(日本円で1億3000万円)程、賃貸すると1ヶ月460万ウォン(日本円で46万円)程度だそうです。浴室とシャワールームが別で設けてあり、トイレも2か所設置されています。カウンターキッチンには備え付けの冷蔵庫、さらに大きな冷蔵庫スペース、キムチ専用の冷蔵庫もあり、韓国の文化を感じました。

 

 

5件目

 区分マンション。エルスという3LDKの不動産です。

 ご家族で住みやすそうな間取りが印象的な不動産のエルス。築年数もまだ新しく、近隣には学校があるなど、ファミリー向けというのも納得でした。このマンションの下には大型駐車場が各マンションにつながっているらしく、車社会の韓国ならではだと感じました。玄関に行く前にも扉があったりして厳重だなと純粋に感じました。不動産の特徴として、韓国は気温がとても寒いため、ベランダというものがついておりません。部屋から外に出ると、バルコニーのようなものはありますが、部屋の延長といったような作りになっていました。フローリングの下には床暖房が完備されているので、寒さ対策も万全でした。

 

 

6件目

 区分マンション。蚕室プルジオワールドマークというワンルームの不動産です。

 この不動産は、オフィステルというものです。オフィス+ホテルという意味の造語で、高層ビルの低層階が商業施設になっており、上層階が住居になっている建物のことらしいです。

 オフィスとしても住居としても使うことが出来、ここ数年人気がありますが、オフィステルはワンルームに比べて家賃が高いため、1人暮らしの駐在員などに人気はありますが、貧乏留学生向きではないかもしれませんね・・・。

 税金が還付されるという点ではメリットです。オフィステル物件の特徴としては、韓国の建築法上、湯船なしのキッチンには扉をつけなければいけないそうです。

 

 

7件目

 地下鉄ソウル駅12番出口より徒歩2分の好立地で、近年韓国で大流行の複合アパートメント、セントレヴィル・アステリウム・ソウルです。

 この物件は一般的なアパートメントと、オフィステルビルとの2棟あります。

 オフィスとして使われるため、バスと地下鉄などの交通の便がすごく便利な位置に立地する傾向があります。

 内見させていただいた オフィステルの物件は専有面積12坪のワンルームタイプでした。壁一面が曲線状の開口になっていてとても素敵な内装でした。ワンルームにしてはキッチンも広く、韓国ならではの広い冷蔵庫スペースもありました。

 売買価格は5億5000万ウォン(日本円で約5,500万円)で、賃貸すると180万ウォン(日本円で約18万)程だそうです。

 

 

8件目

 セントレヴィル・アステリウム・ソウルの別棟のアパートメントです。

 会議室、フォトスタジオ、スカイラウンジ、マッサージルーム、屋内ゴルフ練習場、ランドリー、キッズルーム、サウナなど、建物内に様々な施設があります。

 こちらはオフィステルと違い、居住用として造られています。韓国の一般的なアパートメントは、日本のものとは異なり、専有面積も広く、3LDK~4LDKが主流です。

 内見させていただいた不動産は専有面積45坪、4LDK、売買価格10億ウォン(日本円で約1億円)~12億ウォン(日本円で約1億2000万円)ほどの不動産で、賃貸すると1ヶ月380万ウォン(日本円で約38万円)程だそうです。

 現在韓国では、土地値が上がり続けており、こういった複合アパートメントは収益物件として購入する方が多いそうです。この物件はソウル駅のすぐ近くですが、窓から外を見渡すと、築年数の古い、低層住居が建ち並ぶ地域がありました。

 案内していただいた現地不動産会社の方に伺うと、そこの地域は開発に伴う立ち退き交渉中の地域だそうで、坪単価5000万ウォン(日本円で約500万円)ほどで話をしているそうですが、なかなか動かないそうです。日本で言うところの丸の内といったところでしょうか。まだまだ発展の余地のあるソウルの一等地でした。

 

 

9件目

 日本でもスマートホンや電化製品が売られているので皆様ご存知の、韓国の大企業、SAMSUNGが建設したアパートメントです。

 実は韓国の複合アパートメントのブームは10年前にSUMSUNGが建設したことが始まりとのことです。

 トラペリスというアパートメントで、韓国ではオーソドックスなタイプの高級賃貸物件でした。開口は先ほどの不動産と同じく壁一面にとられていて、かなり明るい室内でした。

 高級賃貸物件ということもあり、間取り3LDK、敷地面積55坪、売買価格13億ウォン(日本円で約1億3000万円)賃貸すると500万ウォン(日本円で約50万円)程で貸せるそうです。

 

 

10件目

 鐘路区(チョンノク)にある一戸建てを内見させていただきました。

ソウル市内には戸建不動産の数がかなり少なく、希少な不動産とのことです。

 かなりの傾斜地が続くエリアでまわりの家も擁壁にビルトイン駐車場を備えている物件が多くみられます。

 日本でいう田園調布のようなイメージの高級住宅街を山の中に作ったようなイメージで、用途の制限も比較的厳しいエリアです。

 まだ修繕中ということで、職人さんが慌ただしく作業をしていました。

 残念ながら作業中であまりじっくり見ることができませんでした。

土地面積330㎡で、延床合計が258.45㎡の地下1階から3階の屋根裏部屋までの4階建てとなっており、間取りは6LDK、駐車場2台付きという何とも広々とした物件でした。

 価格は17億ウォン(1億7000万ぐらい)です。

 

11件目

 鐘路区(チョンノク)にあるテナント不動産を外観から見させていただきました。

 こちらは北村路ナギルという日本でいう原宿のような場所裏路地にあるような不動産でした。

 地下1階から2階までの3階建てとなっており各フロア66.6㎡の物件です。

 価格は14億ウォン(日本円で約1億4000万円)の物件で現在地下一階が1400万ウォン/月(日本円で140万円)1階と2階が4300万ウォン/月(日本円で約430万円)で貸しているということで、毎月5700万ウォン(日本円で約570万円)の賃料が見込める不動産です。

 もともとはショップなどの営業は行えないエリアだったみたいで、議会で用途の変更が可決され、一気に地価が上昇したということです。

 韓国ではチョンセという賃貸システムが一般的です。

 チョンセとは多額の保証金を入れ、家賃を無料にして、退去時に返還してもらうというシステムです。家主はその保証金の運用をしてさらに投資を行っているというのが現状です。

 日本では全くと言っていいほどなじみのないシステムですが、この保証金の返還をめぐってのトラブルも少なからずあるということです。

 韓国の物件投資では、利回りという概念は薄く、先にお話しした保証金の運用か、地価の上昇を狙ったインカムゲイン狙いの投資が一般的だということが分かりました。

 

 

12件目

 高層区分タワーマンションを内見させていただきました。

 ソウル地下鉄5・6号線の孔徳駅徒歩3分、3LDKの物件です。

 とても住みやすそうな間取りのキッチンが印象的な物件でした。ベランダを室内に入れたような作りになっており、洋服などを乾燥させる部屋が配置されており、とても豪華な作りで魅力的でした。

 売買価格は7億8000万ウォン(日本円で約7800万円)と都内の3LDKのマンションと同じ位でした。ソウルのオフィス街ということで、治安も良さそうな場所だと思いました。

 

13件目

 こちらも高層区分タワーマンション。

 ソウル地下鉄5号線 公徳駅徒歩1分にある不動産を見てきました。

 日本のマンションと同じような作りでしたがこちらの不動産は大きなウォークインクローゼットが完備しており、お子様がいる家族でも沢山の衣類を収納できるスペースがありました。室内も何処か落ち着く雰囲気で安心感のあるお部屋でした。

 ソウル中心地という事もあり、売買価格は10億ウォン(日本円で約1億円)近くする不動産でしたが、門構えから玄関まで広々とした作りで内装も玄関やキッチンなど、こだわりがあるのを感じる物件でした。

 オフィス街ということもあり、外国の方が賃貸する事が多く外国の方が使いやすい様に各部屋にバス、トイレも付いており設備もしっかりしていました。

 リビングからはソウルの街が一望でき、窓も広々としていて晴れていたら、サンセットがとても綺麗に見えるそうです。

14件目

 区分マンション。D-CUBE CITYです。

 ソウル地下鉄2号線 新道林駅近くの区分マンション。売買価格は6億1000万ウォン(日本円で約6100万円) 2011年築 2LDKの3階にある不動産です。

 このマンションの魅力は、建物内にある街を一望出来るフィットネスジム。運動好きにはたまりませんよね。
不動産から駅まで徒歩圏内の好立地、買い物にも便利なエリアです。

 室内は現在入居中のため生活感のあるお部屋でしたが、築年数も新しくきれいな状態のままを保っておりました。

 

 

※今回の視察で様々なアパートメントを調査しましたが、ここ10年で建設されているものはかなり似通っていると感じました。韓国は日本と異なり地震がほとんどないので、建設費用が安く、一般的には10年経つと築古物件になってしまうようです。そうすると収益物件としてかなり利回りの悪い物件です。なぜ、それでも新築の複合アパートメントを収益物件として買う人が多いかと言うと、韓国の人口の約25%がソウル市内に住んでいるためソウルの地価が高騰しやすいことにあります。

 上がりきったソウルの地価は今後どのように変化していくのでしょうか。今後の動向も気になるところです。

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