築年数が経過したアパート所有は、「修繕管理費等がかかる」「地震などの自然災害等で倒壊の危険が出てくる」「家賃を下げても空室が埋まらない」など、多くのリスクを負う事になります。
売却希望者は、購入希望者に対して「今住んでいる住人(入居者)に立ち退きを求めなければいけないのか」もしくは「現況で売却できるのか」を確認する事が重要です。
また、だれも住んでいないアパートを所有する事には、大きなリスクが伴う事を頭に入れておく必要があります。
所有する土地の建物に「倒壊の危険がある」「衛生上問題がある(ゴミ屋敷)」と、行政にみなされ「特定空き家」に指定されてしまった場合、固定資産税の納税額がこれまでより上がるリスクがあります。また、古いアパートなので建物が倒壊してしまった場合、借りている住人への保障や対応せざるおえない恐れもあります。
倒壊してしまい周辺の人々に怪我をさせてしまったら、所有者が損害賠償責任を負うことがあります。小規模の修繕を繰り返しても老朽化が進むなか、思うように入居者が集まらなかったりします。そのため、家賃の値下げや入居者審査を緩くするなどの対処をしなくてはならないなど、維持するための経営事態が悪化していく事になります。
このように様々な多くのリスクを想定した場合、不動産経営を本業としないサラリーマンの方や相続で所有するアパート所有者は、売却を希望する傾向があります。売却処分については、隣接地(お隣さん)の土地所有者に協力してもらい土地境界を明確にする(測量)事が大切です。
購入希望者と売却希望者の条件を調整する必要があるため、不動産の買取業者への売却や相談から行う事が一般的です。
アパートの売却については、これまで住んでいる方(入居者)に立ち退きをしてもらい、建物自体を取り壊し、売却する事が一番買い手もつきますし、高く売却ができます。一方、住んでる方に立ち退きを求めずに今のまま(現況)で、買いっとってもらうという方法もありますが、購入希望者が負うリスクが解消するわけではないので、売却価格の低下として、はねかえってきます。
古いアパートの所有者は、維持するためのリスクをとるのか、売却するかの判断を早期にする事が重要です。いずれも判断できない場合は、まず、老朽化したアパートの取り扱い実績のある不動産業者に相談してみる事も大切です。